一週間前、10月8日の皆既月食の様子。
撮影時間およそ3時間半!を、
7分程度に凝縮しました(笑)
以下、皆既月食譚。
月日が経つのは早いもので、皆既月食から一週間になる。
皆既月食とは一体何なのか…。
今までの人生でさして気にもしていなかった“現象”であり
“イベント”であるが、なるほど、
太陽、地球、月が一直線上に重なるということか。
故に地球の影が月に落ちる。
なんだか柄にもなくロマンチックな響きである。
今回は「皆既」ということなので月全体を影が覆うというものであった。
そもそも「皆既月食」と「部分月食」
ようするに「全部暗くなるバージョン」と
「部分的に暗くなるバージョン」があるとは知りもしなかった。
(ココらへんの事情、詳しくはウィキ先生に…)
これまでの人生、「自然」があまりにも“自然”に移ろうものだから取り立てて
よくよく観察しようとも思わなかった。
というのは正直なところ詭弁である。
そんなこれまでの“外界に対する無関心さ”を反省しつつ、
私は今回の皆既月食を「最初から最後まで」見届けようと思い立った。
いざ観察準備!!
16時すぎ、スタンバイのため嵐山東公園へ。
・・・明らかに、早く着きすぎた。
機材(カメラ、三脚を2セット)を持ち込んだため
そそくさと場を離れるわけにもいかない。
公園にはジョギングやサイクリング、
ウォーキングや犬の散歩などなど
健康意識の高い方々が往来し、
私はその中で一人ぽつんとボッタって
空を眺めていた。
さぞ奇妙、滑稽な光景であっただろう。
そうこう秋空を眺め感慨にふけっていると、
さすがは関西、
温かな“ツッコミ”
= “お声がけ”を多くいただく。
「お月さん撮らはんの??」
「早ないなぁ〜!?」
「ほなガンバってー」
「雲が晴れますように祈っときます」
などなど、
ありがたいお言葉を頂き、退屈のはずの待ち時間が
充実の時間となった。
いや、もうなんか全てやり終えたかのような
充足感に満ち溢れて、
「別にもう月とか撮れなくてもいいや―」
などと、本来の目的を完全に見失いそうになっていた矢先
東の空から月が顔を出した。
かくして、アシザワの人生初、長時間
皆既月食観察が幕を開けたのだった。